ショートストーリー №18 自慢のタネ

画像 男は、往々にして過去を自慢する。どんな企業に勤めていた、どんな仕事をしていた、どんな肩書だった、等々。あるいは、自分がいかに女性から人気があったとか、どんなに値打ちが高い品物を持っていたかとか。中には、まれに自慢のタネを現在にまで継続している人もいるが、失った過去が輝いていればいるほど、その輝きを自慢する人が多いように思う。
 そんな事を思いながら、相手の話を聴いていると、毎回自慢が過去の話だったりする場合には、その人の今が、いかに虚ろな生活なのかと、かえって哀れにさえ感じる事もある。

 女は、往々にして自分以外の環境を自慢する。家柄、親の職業や収入、夫や子供の学歴等。○○さんのお嬢様とか、○○さんの奥様とか、○○ちゃんのお母様とか、そう呼ばれる事に違和感を覚えない人が多いように思う。固有の自分など、まるで必要を感じていないような人さえいたりする。
 自分自身ではなく、親自慢・夫自慢・子供自慢ばかりしている人は、例えば親が亡くなったり、夫と別れたり、子供が独立してしまったら、何をよりどころに生きて行くのだろうか。着ぐるみのように、抜け殻になってしまわないかと、余計な心配をしてしまうのだ。

 私の独断と偏見で言わせて頂くと、「今」が充実している人は、あまり過去を自慢しないように思う。「自分」に自信がある人も、過去の企業名や肩書にこだわったり、ブランド品に執着しないように思う。

 どちらにせよ、自慢屋さんは苦手です。「評価」は、自分がするものじゃないと思っているから。他人が評価するからこその「値打ち」だと思っています。

 虚勢では無く、自然体で、「今が一番幸せ、今が一番充実している」と言えるような生き方をしたいものです。

 なかなか、その境地に至らないのは、煩悩が多いのか、まだまだ未熟という事でしょうか。・・・自分には、まだ「のびしろ」があるって事?(笑)有名サッカー選手の物まね芸人が良く使っているセリフだけど、ポジティブシンキングで、「のびしろ」って言葉は結構気に入っています。

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